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【2026年版】ネットワークカメラで設備保全をDX!アナログメーターOCRから格安カメラ比較まで徹底解説

仕事も終わり、食事も風呂も済ませ時刻は23:00。

「さて、そろそろ寝ようかな」とベッドに入ろうとしたところで、鳴り響くスマホ。

「遅い時間にすいません・・・5号機がなんか異音しててどうしたらいいですか?」

  • 電話だけだと異音の原因も分からない。
  • 連絡をくれた担当者に詳細を聞こうにも、担当者も何を調べればいいか分からない。

結局、夜中に工場に向かうことになったり

もしくは機械を停止させて翌朝復旧作業からスタートした・・・。そんな経験ありませんか?

工場では付き物の機械トラブルに対して

今、機械の健康状態を24時間見守る設備保全としてのカメラ活用が注目されています。

工場の設備見える化やメーター監視の導入事例も増加しており、特に

  • アナログ式の古い機械
  • 後付けセンサーが難しい場所
  • 人の立ち入りが難しい高所や狭いところ

こういったところで、格安カメラとAIを組み合わせてアナログメーターをデジタル化したり、

異常検知で予兆を捉える手法が普及しています。

本記事では、設備保全・予兆管理に特化したネットワークカメラの具体事例と、

Amazonで買える格安〜ハイエンドの製品比較まで、

現場ですぐ検討できる形でまとめます。

目次

1. ネットワークカメラの設備保全|「目視巡回」の限界

「点検票を見て、メーターの値を書いて回る」

多くの工場で日常点検、週間点検として実施されている光景です。

でも、夜間に設備保全者はいない工場が多いのも実態です。

さらに、機械のオイル漏れやコンプレッサー圧力など、緩やかに症状が悪化していくトラブルは

「いつもと違う」と異常に気づくまでに時間がかかりがちです。

ネットワークカメラは、定点で24時間撮影し続けることができ、その映像をAIに送ることで

  • メーターの数値を自動読み取り
  • 正常な状態から外れた変化

これらを検知、解析をすることができます。

人の目が届かない時間帯でも、24時間365日機械の健康診断をしてくれるため

故障になる前に異常を見抜くことができ、被害損失リスクを抑えられます。

2. 設備保全・予兆管理の3つの具体事例|ネットワークカメラで設備監視

2.1 アナログメーターの自動読み取り(OCR=映像から数字を読み取る仕組み)

項目内容
課題圧力計や温度計を目視で巡回点検。記録が漏れるし、夜間巡回する人がいない
解決格安カメラでメーターを常時撮影。AIが指針の数値を読み取り、グラフ化(1〜2週間の正常データを撮影してから異常判定に使う)
効果異常値になった瞬間にスマホへ通知。点検工数をゼロにしつつ、傾向管理が可能に

2.2 「いつもと違う」を検知する外観変化の監視

項目内容
課題減速機のオイル漏れ、Vベルトの摩耗・異常動作
解決定点カメラで撮影し、AIが「正常な状態」を学習。オイルが滲み出したり、ベルトの振幅が変わったりした際の「変化」を検知
効果致命的な故障(破損)が起きる前に、計画休止で部品交換ができる

2.3 スパーク・発煙の早期検知

項目内容
課題電気盤内部やモーター周辺の火災リスク
解決赤外線対応カメラや、煙・光の変化を検知するAI連携で、火花や煙の特有の動きを捉える
効果火災報知器が鳴る手前、ボヤになる前に電源を遮断できる

「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に直す」

これが計画保全・予防保全の本質と言えます。

突発故障によるライン停止の損害は、工場規模によって異なりますが、1時間で数十万規模になるケースも少なくありません。

一方、カメラ代は数千円〜数万円。

1回の突発停止を防げれば、十分にペイする計算になります。

3. 計画保全(攻めの保全)と24時間監視のメリット

計画保全・予防保全で、以下のポジティブな価値を強調するのがおすすめです。

価値中身
「呼び出し」からの解放「夜中に機械が止まって呼び出される」という保守担当者の最大のストレスを、予兆管理で回避する
「壊れてから直す」→「壊れる前に直す」突発故障によるライン停止の損害(1時間数十万規模になるケースも)を
カメラで未然に防止する
「古い機械」の延命センサーを埋め込めない昭和の機械でも、カメラなら「後付け」で設備の見える化が可能に

カメラやAIは、ベテランの勘を代替するのではなく、24時間見守る装置として補完するものです。

ベテランしか分からない「いつもと違う」変化を、若手でも数値で判断でき、属人化を防ぐメリットもあります。

4. 【Amazonで買える】ネットワークカメラ 格安〜ハイエンド比較

Amazonで購入可能なネットワークカメラの比較表です。

初期費用の安さ操作の簡単さを重視して整理しています。

価格は変動するため、購入時はAmazonの最新表示を確認してください。

4.1 比較表

項目Tapo C310(エントリー)Tapo C520WS(ミドル)Reolink RLC-510A(ミドル)Reolink RLC-810A(ハイエンド)
税込価格(目安)約4,400円〜約7,000〜9,000円約8,000~10,000円約12,000円
解像度300万画素2K(400万画素)5MP4K(8MP)
夜間撮影赤外線30mスターライト(薄暗くてもカラー)赤外線30m赤外線30m
AI検知動体検知人物・ペット・車両人物・車両・動物人物・車両・動物
設置WiFiWiFi、パンチルトPoE(LAN1本で電源+通信。)PoE(同左)
耐環境IP66IP66IP67IP67
メーターOCR向き△ 画質ギリ◎ 十分◎ 十分◎ 高精度
操作の簡単さ◎ アプリで即設定◎ 同左○ PoE配線必要○ 同左

※価格は公式・Amazon等の目安で執筆時点のものです。

セール等でさらに安く購入できる場合がありますので、購入前に最新価格をご確認ください。

この中なら、まずは Tapo C520WS 以上(ミドル以上)から試すのがおすすめです。

メーターOCRやAI連携を考えると、2K以上の解像度があると安心です。

予算を最優先する場合はC310でも「異常かどうか」の切り分けには使えますが、数値の傾向管理や細かい変化の検知には、ミドルクラス以上の方が有利です。

4.2 どれを選べばいいか

解像度は2K(約400万画素、フルHDの約2倍)以上がおすすめです。

メーターの針やデジタル表示をしっかり読み取るには、ある程度の画質が必要になります。

格安の1080pカメラでも「異常かどうか」の切り分けには使えますが

数値変化を正確に解析したい場合はミドルクラス以上を選ぶと安心です。

TP-LinkのTapoシリーズなどは、暗視機能を備えた機種が、夜間の工場内監視にも適しています。

赤外線は暗闇でも映す方式、スターライトは「薄暗い光でもカラーで撮る」方式です。

解析用途ではRTSP通信規格に適合している必要がありますので、他の製品を検討している場合には

RTSPが適合か確認の上ご購入ください。

スクロールできます
シーン推奨理由
まず安く試したいTapo C310約4,400円でWiFi接続。メーターの異常検知の入口として
メーターOCR・AI連携を本格化したいTapo C520WS 以上2K解像度、パンチルトで角度調整しやすい。コスパのバランスが良い
安定稼働を重視Reolink RLC-520APoEで電力とデータを1本のLANケーブルで接続
細かい数値や文字まで読み取りたいReolink RLC-810A4K解像度。計器の小さな数字や、遠方のメーターにも対応しやすい

ライン停止1回の損害を考えれば、今、カメラを導入しないことの方が「損」になる可能性があります。

メーター監視や異常検知を導入している工場は増えており、

予兆管理で1回でも突発故障を防げれば、カメラ代は十分回収できます。

5. 導入前に気を付けたい注意点

5.1 WiFi型は電波の影響を受ける

工場内にはモーターやインバーターなど、電磁ノイズが多い機器があります。

WiFi型カメラは、設置現場のネットワーク状況によって接続が不安定になる場合があります。

とはいえ多くの現場では問題なく動作しておりますので、不安な方はまずは1台試して電波状況を確認するのが現実的です。

ただし、出力するPCとカメラのWifiが別だと接続できないため、同じルーター接続できることが条件となります。

同じWi-Fi接続が出来ない、ネット接続が不安定な場合は、PoE型(Reolink等)のほうが有線で安定した映像を確保できます。

5.2 格安で本当に使えるのか

4,000円台のカメラは、業務用の10万円クラスと比べると、耐久性やサポートでは劣る場合もあります。

「まず1台試す」「メーター1箇所だけ監視する」というスタートとしては十分に機能します。

効果を体感してから本格導入する第一歩として、格安カメラは有効です。

ミドル以上の機種なら、解像度やAI検知する場合の精度も高く、長く使う想定でも安心感があります。

5.3 PoE型は配線工事が必要

ReolinkなどのPoE型(LANケーブル1本で電源と通信を賄う方式)は、LANケーブルを引く必要があります。

Wi-Fi型と違って配線工事が手間になります。

その分、電源コンセントが遠い場所でも、LANケーブル1本で電力とデータを供給でき設置の自由度が高いです。

WiFi型は「置くだけで」使える一方、電源は必要です。

どちらが自社の現場に合うか、1台目はWiFi型で試し、本格展開時にPoE型を検討する、といった段階的な進め方もありです。

ただしReolinkなどは、セキュリティのために出荷状態でRTSPポート(554番)が閉じていることがあります。

PC用の公式ソフトをダウンロードし、設定メニューから『ネットワークポート』を開いて

RTSPをONにしてください。

6. 設備保全における映像解析の導入ステップ

カメラを購入するだけでは、映像を映すだけで設備保全としての機能は不十分です。

カメラの映像を出力する方法、数値を解析する方法を解説します。

ステップ1:機材の選定(失敗しないカメラ選び)

Amazonで「ネットワークカメラ」と検索すると無数に出てきますが、

使えるのは「RTSP対応」と明記されているものだけです。

先ほど紹介したモデルは全て対応モデルですが、RTSP通信機能の設定はメーカーによっても異なりますので

購入した製品の取り扱い説明書、メーカーの公式ページを参考にしてください。

ステップ2:PCへの「映像の引き込み」

プログラムを書かなくても、まずは無料で使える

などを使えば、PC画面にメーターを並べて表示できます。

これだけで「事務所にいながら現場のメーターが見える」という、第一段階のDX(遠隔監視)が完了します。

ステップ3:データ解析

カメラが読み取った映像を数値として自動でCSV、解析したい場合は以下の二つの手段になります。

解析方法①解析プログラムを制作する

自身でプログラミング

Pythonなどの言語でOCR解析(画像データから数値の読み取り)と、

読み取った数値をデータ化(CSVなど)にするプログラムを作成。

②AI(ChatGPTなど)でコーディング

解析したい内容をプロンプトにまとめ、数値を読み取るコードをAIに書かせて実行する。

一度制作してしまえば、無料で使い続けられるのがメリットですが

パソコンにPython実行環境をセットアップしたり、AIが書いたコードを解読出来ないと

思うように動作しない可能性も考えられます。

PythonはOCR連携以外にも、Excel管理からの脱却や業務効率化、AIの利用拡大で需要が高まっている言語です。

Pythonを覚えて仕事を定時で終わらせたい、今の作業をもっと効率化したいというかたは

Python学習ロードマップの記事や、最短で覚えるスクール活用法などが参考になります。

解析方法②ブラウザ型解析ツールやノーコードアプリを作成

インストール不要で、ブラウザ上で画像解析ができるサービスやノーコードで自作する方法があります。

Google Cloud Vision

Google Cloud VisionとAPI連携することで、数値解析することが出来ます。

料金は従量課金ですが1000回/月までは無料で使用することが出来るので

最初のデモ運用や小規模な運用方法なら無料枠で十分です。

Dify × Make

ノーコードでAIを活用した業務フローを構築できるDify

決まった時間、ファイルが保存されたタイミングで起動・連携するMakeを組み合わせて

解析するアプリを作ることも可能です。

  • カメラ機能の一定間隔でスナップショットを取る機能を活用
  • スナップショットがフォルダ保存されたらMakeが起動
  • MakeがDifyに画像データを送信
  • Dify内部でAIが解析して数値をCSV出力

Dify×Makeの仕組みはDify×Makeでつくる日報解析システム設計図の記事で紹介しています。

7. 既存の解析サービスの活用

PythonとかAPI連携とか、ノーコードツールとかどうしていいか分からないという方は

既存のサービスを活用するのが一番早く、確実な手段になります。

サービス利用料は、設置する環境やカメラの台数など条件で異なりますので

公式ページよりご確認ください。

LiLZ Guide

LiLZ Guideはハード(カメラ)とソフトをセットにしたサービスです。

LiLZ Guideの特徴
仕組み電池で3年持つ専用カメラを設置。ブラウザ画面上で「目盛り」の位置をマウスでなぞって指定するだけで、あとはAIが勝手に数値をグラフ化してくれます。
メリット配線工事もプログラミングも一切不要。 設置してブラウザで設定するだけ。
用途高所や遠くにあるメーター、24時間のトレンドを見たい設備。

kizkia-Meter (三菱電機)

kizkia-Meterは三菱電機が提供するサービスで、カメラはRTSP方式であれば基本的に接続可能です。

LiLZ Guideの特徴
仕組み市販のネットワークカメラを繋ぐだけで、ブラウザ上の設定画面からアナログメーターの数値を読み取れるようにします。
メリット 1台のカメラで最大4つのメーターを同時計測可能。PLC(シーケンサー)との連携もノーコードで設定できます。
用途すでに工場内にカメラがある、もしくは安価なカメラを選択したい場合。
複数台のメーターを一気にデジタル化したい場合。

8. まとめ

製造現場で欠かせない設備保全ですが、人手不足が深刻な中で

  • 人が自らメーターを確認しに行き
  • 数値を読み取って記録し
  • 複数あるメーターの記録を管理する

このような運用だと中々手が回らないという工場も多いのではないでしょうか。

カメラとAIを活用することで、

  • 設備の異常検知
  • 人による読み間違い、書き間違いの防止
  • 過去の履歴を自動でデータ化

など、設備保全だけでなく記録の保管も効率化が出来ます。

また、こういったカメラを活用した予兆管理、OCR解析やAI連携はどの工場でも活かせる強みになります。

壊れる前に直す仕組みを作った、夜間の呼び出しを減らしたといった実績は

設備保全や製造現場のDX担当としてのキャリアにもつながります。

設備が故障で止まる前に。

カメラ×AIを活用した攻めの設備保全を取り入れていきましょう。

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この記事を書いた人

【この記事を書いた人】
製造業に身を置いて20年。製造現場でDXや業務改善に関わってきた個人。
失敗や遠回りも含めて、現場目線で書いています。

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